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【2020】「地球温暖化は嘘」という11の主張は本当?NASAの見解や論文の定説で解説

毎年夏になると過去最高気温を記録しているので、地球温暖化は紛れもない事実であると言えるでしょう。

 

しかし、中には「地球温暖化は、ある人たちが金儲けのために作られた嘘である。(ビジネスのために使われている)」という主張をする人たちも多くいます。

 

例えば、アメリカのトランプ大統領、それから日本ではテレビに良く出演している中部大学の武田邦彦教授など…

 

そして、「地球温暖化は嘘である」という主張をよく調べてみると、地球温暖化とは逆の地球寒冷化が進んでいるという見解も…

 

まずは、「地球温暖化が嘘」という人たちの主張を見ていきましょう。

 

地球温暖化が嘘であるという10の主張

「地球温暖化はウソである」という主張が世界的に広まったのは、元アメリカのアル・ゴア元副大統領が2006年に発表した「不都合な真実」の後です。

 

2007年にはクライメイトゲート事件という「地球温暖化問題は人為的に作られたウソの問題である」というニュースが取り上げられたり、『地球温暖化詐欺(Great Grobal Worming Swindle)』というドキュメンタリー映画が話題になりました。

 

そのころに日本でも、人気テレビ番組に多く出演する武田邦彦教授が2008年に「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」を発表したことを皮切りに、国内でも「地球温暖化は嘘らしい…」という疑念が広がるようになりました。

 

そして、アメリカの代表に選ばれたドナルド・トランプ大統領も、地球温暖化は嘘であると主張する1人です。

 

『地球温暖化は、政治と金儲けのために使われている』

これから紹介する『クライメイトゲート事件』『地球温暖化詐欺』などで叫ばれているのが、

「地球温暖化問題は、ある特定の団体がビジネスで金儲けするために人為的にでっち上げられた嘘である」

という主張です。

 

ドナルド・トランプ大統領は地球温暖化問題については、以下のように述べています。

 

地球温暖化の概念は、中国の手工業がアメリカよりも有利になるようにと、中国人のために作らてたものだ。

 

そして、

 

この美しいミッドウェストでは、ー60℃になり、最低気温を更新した。

今後、もっと寒くなることが予測されている。

寒すぎて数分も外に出ていられなくなるだろう。

地球温暖化問題はどこに行ったんだ?はやく戻ってきて、温めてくれ!

というツイートをしています。

 

この言動の背景には、トランプ政権の目標として、石炭産業大量の排気ガスを出すアメリカ車の復活があるからです。

 

ちなみに、これらの産業の労働者がトランプ大統領の支持者層です。

 

こう考えると、地球温暖化が嘘であるという主張をする人もまた、利権を守るために「地球温暖化は嘘である」と懐疑的な姿勢を見せていることもわかります。

 

地球温暖化が嘘であるという出張には「化石燃料VSクリーンエネルギー(再生可能エネルギー)という構造があることもわかりますね。

省エネよりも再エネ!?最新再生可能エネルギー6種類「メリット・デメリットの理解も大切?」>

 

 

先ほど紹介した中京大学の武田邦彦教授も、

「化石燃料に頼らないといけない発展途上国の経済発展を抑制するため」

「環境団体や原子力推進団体が『地球温暖化』を人為的原因を支持している」

という主張をしており、政治やカネが関係していると言っています。

 

知ると怖い…なぜ、地球温暖化が改善すると貧困率が上昇するのか?>

 

 

クライメイトゲート事件

2009年にイギリスのイースト・アングリア大学の研究ユニットのデータやメール内容がハッキングされ、地球温暖化懐疑者たちが「地球温暖化に関するデータなどが意図的に操作・隠蔽されている」として話題になったニュースです。

 

このことで、IPCC【Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル) 】という世界で最も信頼されているデータを扱う機関も巻き込むスキャンダルとなりました。

 

しかし、公的機関による審査が終わってみれば、「疑惑の不正事実は何もなかった」として疑惑の余地はないという結論に至っています。

 

 

プーチン大統領「マンモスの絶滅は1万年前から始まっている。人間の活動は関係ない。」

あまり知られていませんが、ロシアはアメリカについで世界2位の石油の生産量を誇る国です。(サウジアラビアは3位)

 

そしてロシアは中国に石油を輸出することで、経済成長を遂げてきました。

出典:global note

こうした背景からもプーチン大統領が「地球温暖化は人為的問題が原因ではない」という主張を一貫させています。

 

 

世界中で過去最低記録を更新しているから

↑南極で世界最低気温が更新された時のニュース。(2013)

世界中で過去最高気温が更新されている中で、過去最低気温の記録も更新されている事実があります。

 

ナショナルジオグラフィックでは、「南極では35年ぶりに最低気温を更新し-97.8℃を下回った(それまでの最低気温は1983年の-89.2℃)」という記事も掲載されています。

Coldest Known Temperature on Earth Recorded in Antarctica

 

アメリカでも2019年1月30日には、

イリノイ州シカゴでマイナス30℃(過去最低気温更新)

イリノイ州ロックフォードでマイナス34℃(過去最低気温更新)

 

日本でも2018年1月26日に埼玉県さいたま市でマイナス9.8(過去最低気温更新)、2019年2月9日に北海道の千歳市などの10地点で観測史上最低気温を更新しています。

 

このように地球温暖化とは逆に、冬の寒さが厳しくなっている地域もあるのです。

 

先ほど紹介したトランプ大統領もそうですが、多くの地球温暖化懐疑者は、この最低気温記録更新を根拠に「地球は寒冷化している」という主張をしています。

 

 

『南極の氷は増加している』NASAも地球温暖化を否定!?

2015年にNASAの気象学者チームによって「南極の氷は毎年およそ1000億トンずつ増えている」という発表がされました。

 

この発表は、地球温暖化懐疑論を後押しし、また逆に多くの学者から、

「この研究には重大な問題があり、この結果にたどりついたことは不幸なこと」

「非常に難しい測定法であり、私なら相当疑って(調査に)かかります」

という意見も出ています。

 

ちなみに、この発表では、南極の氷が増えているという報告がされつつも、地球温暖化を否定する文言はないということです。

 

詳しくは以下のナショナルグラフィックの記事で読むことができます。

「南極大陸の氷が増えている」は本当か | ナショナルジオグラフィック日本版サイト >

 

 

地球温暖化のデータは改ざんされて作られたものだから

クライメイトゲート事件に記載されていたメールの内容には

「データについては1961年移行、気温が低下傾向を示すところは隠すことにした」

という内容が話題になり、データが地球温暖化を立証させるために改ざん、操作されているという噂が広まりました。

クライメイトゲート事件のレビュー結果 >

 

「温暖化は地球が小氷河期から温暖期に入っていることが主な原因だから」

「地球は、氷河期と温暖期を繰り返しており、現在は少氷河期から温暖期に向かっている途中なので、気温が上昇している」

↑地球は2〜10万年スパンで温暖化と寒冷化を繰り返しています。

 

西暦1000年ごろは『中世の温暖期』とよばれ、ヨーロッパ北部の氷が溶けて、その地域に住むバイキングが溶けた海を渡りより北へと領土を広げたとされています。

 

他にも、このころイギリスも温暖な気候により大規模なぶどう園が存在したり、日本の屋久島からも年輪をもとに温暖な気候だったことがわかっています。

 

西暦1500年から1900年にかけては『小氷期』と言われ、比較的涼しい季節が続きました。

 

2000年〜の現在はその氷河期から温暖期に入る時期だから気温が上昇しているというのが地球温暖化懐疑論の主張です。

 

ただし、「現在起きている地球温暖化は、今までの温暖期に比べて10倍も早く気温が上昇している」というのが地球環境研究センターの見解です。

 

太陽の活動が弱くなり、地球に磁場が届きやすくなっているから

太陽活動が活発だと、太陽から発せられている磁場は強力なため、乱れてしまい地球まで届きづらいと言われています。

 

逆に太陽活動が弱くなると磁場が地球にも届きやすくなるため、影響を受けやすくなります。

↑このことが原因で北極と南極が周期的に反転しているのですが、こうした影響が地球温暖化に影響を与えていると言われています。

 

地球は400年前から温暖化が始まっているから

『地球油はもう温暖化していない』の著者であり、中央大学名誉教授の深井有教授からは

「周期的に温暖化と寒冷化を繰り返す地球は400年前から温暖化に突入ししていたことが原因で気温が上がっている」

という見解が示されています。

 

この見解によれば、『地球は2020年にも寒冷期を迎える』ため、今後どんどんん気温は下がっていくだろうとの予測が立てられています。

 

二酸化炭素(CO2)の増加・減少が必ずしも気温と比例していないから

「二酸化炭素などの温室効果ガスと比例して気温は上昇している」

IPCCの第5次報告書でも「1951〜2010年の間の地表平均温度の上昇のうち、半分以上が温室効果ガスなどの人為的要因である可能えいは極めて高い(95%)」と報告されています。

 

一方で、近年の二酸化炭素の濃度は400ppmと人類がいままで経験したことないほどに増えています↓

データ元:Australian National University

↑グラフの【TODAY】が示すところを見るとわかるのですが、二酸化炭素の濃度に気温が追いついていないことがわかります。

 

比例しているなら気温も爆発的に上昇してないといけません。

 

こうした最近の事実からも地球温暖化は人為的なものよりも自然による気候変動が原因であるという主張を強めています。

 

ウィキペディアの『地球温暖化懐疑論』

インターネット百科事典であるウィキペディアにも「地球温暖化疑惑論」というタイトルでまとめてあります。

 

簡単に要約すると

  • 地球温暖化は人為的ではなく自然現象だから
  • 二酸化炭素よりも水蒸気の影響が大きい
  • 太陽系の活動が原因であり、二酸化炭素ではない
  • 紫外線や太陽風、宇宙風が気候変動をもたらしているから
  • 小氷河期が終えて、温暖期に入っているから
  • 地球は実際に寒冷期をむかえているから
  • 地球放射エネルギーの95%は吸収され、飽和状態だから
  • 枯渇性エネルギーの使用による放熱により温まっているだけだから

 

ということです。

 

この8つの主張に対しての反論も記載されているので、詳しく知りたい場合は、ウィキペディアの「温暖化の科学的知見に対する議論・疑問」を合わせて読んでみてください。

キヤノン『CO2を削減しても地球温暖化によるリスクは増えない』

大手電機メーカーのキヤノンの「キヤノングローバル戦略研究所」は、『猛暑・豪雨の地球温暖化との関係のホントとウソ』、という研究結果を発表しました。

その結論は以下のようなもので、「地球温暖化よりも経済が壊滅しないかのほうが心配」という意見を出しています。

 

〜以下引用〜
CO2排出を全く削減しなくて良い、とは言わない。しかし、バランスが肝心である。地球温暖化によるリスクの増大はそれほど大きく無く、一定のコストで適応可能に思える。従って、経済を壊滅させても構わないからCO2を2050年までに8割削減しようといった極端な意見には、賛成しかねる。

 

この記事では、地球温暖化に対して

  • 人間は3℃気温が上昇しても耐えられる
  • むしろ暖かくなると冬も過ごしやすくなっていい
  • 気候変動による豪雨が増えても水害はコントロールできている

と、地球温暖化については楽観的な意見を述べています。

 

ただし、中には

「東京の気温が3℃上がっても鹿児島と同じ気温になるだけ」「シンガポールや香港など暑い国が長寿国となっている」
「人間は400万年かけてさまざまな気候に合わせて適応してきた」

という内容が多く見うけられます。

 

逆に、すでに地球温暖化による海水温の上昇でサンゴ礁が白化(世界遺産のグレートバリアリーフの95%が白化した)、世界中の氷河・氷山が融解し、深刻な水不足になる地域があることなどには触れられていません。

 

キヤノンは、環境問題に取り組むとしながらも、グローバル戦略研究所では、原発の再稼働を示唆したり、石炭による発電を推奨いたりと、世界の環境問題への取組とは逆の行動をとっていることがわかります。

 

IPCCの目標やパリ協定などについても「政治的である」「ありえない前提をたくさんおいている」と否定的な立場をとっています。

 

NASAの見解『地球温暖化が進んでいる事実は覆らない』

最後に、NASAの見解が明らかになった、ある出来事について紹介したいと思います。

↑Facebook上で、アメリカのある人気科学教育者のBill Nye(ビル・ナイ)氏が

「映画『Climate Hustle』のマーク・マラノは気温が上昇するかという賭け(2万ドル)を拒否したのは、地球温暖化が事実であることを知っていたからだ」

という投稿をしたからです。

 

それに、噛みついたのが世界中の地球温暖化懐疑者たちです。

 

さらにはNASAの公式アカウントも出現し、地球温暖化が事実であるという見解を示しました。

 

NASAの見解では、

「地球温暖化が気温上昇だけに囚われてはいけません。 海面上昇、氷河の減少、氷山の融解、湖の水温上昇などをみても、『地球温暖化』が進んでいる事実は覆りません。」

 

「太陽系で温暖化しているのは、唯一地球だけです。他の惑星では、『季節的な変化による気候変動はある』という、いくつかのデータがあることは確かです。しかし、地球を除いて、他の惑星が温暖化しているというデータや根拠は何1つありません。」

としています。

 

最後にNASAが1880年〜2017年までの地球の平均気温の変化を記録した動画を見てみましょう。

平均気温が2度上昇した部分が赤色、平均気温が2度下がっった地域が紺色で示されています。

 

平均気温が下がったところもありますが、2度上昇した部分が多いことは一目瞭然ですね。

 

ちなみに、NASAの温暖化ガス調査の予算は、温暖化懐疑派であるトランプ大統領によって削減されており、地球温暖化の原因の究明に遠のいています。

 

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【まとめ】『地球温暖化は嘘』を立証することはできない。

「地球温暖化は自然現象による気候変動であり、人間によるものではない」ということは今の段階で言い切ることはできません。

 

地球が早ければ2021年にも寒冷期に入るという予測があるというのも確かです。

 

ただし、もしこの時に気温が上がり続けているようであれば、「地球温暖化の主な原因は人間」ということになるでしょう。

 

歴史をたどると、寒冷期には食物が育たなくなり飢饉が起きたという問題が発生しています。

 

逆に温暖化が進んだ場合、私たち人間が400万年の歴史で直面したことのない大きな問題を抱えることになります。

 

非常事態をむかえる前に、私たちにできることを実行することが重要ですね。

シェアやコメントをして、多くの方に協力・参加してもらえると嬉しいです。

 

 

Naturenews-太陽活動の低下で地球温暖化?https://www.natureasia.com/static/ja-jp/ndigest/pdf/v7/n12/ndigest.2010.101208.pdf
「南極大陸の氷が増えている」は本当か | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/110500311/
Long-Term Warming Trend Continued in 2017: NASA, NOAA | NASAhttps://www.nasa.gov/press-release/long-term-warming-trend-continued-in-2017-nasa-noaa
地球温暖化の科学的不確実性 | キヤノングローバル戦略研究所(CIGS)https://www.canon-igs.org/column/energy/20180423_4978.html
太陽活動と宇宙線,そして気候変動http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/1ry/Kagaku200912.pdf太陽活動が地球温暖化の原因https://www.skepticalscience.com/translation.php?a=18&l=11
温暖化の科学 Q12 太陽黒点数の変化が温暖化の原因? – ココが知りたい地球温暖化 | 地球環境研究センターhttp://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/17/17-1/qa_17-1-j.html
太陽活動周期 – Wikipediahttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E6%B4%BB%E5%8B%95%E5%91%A8%E6%9C%9F#%E8%A1%A8%E9%9D%A2%E3%81%AE%E7%A3%81%E5%A0%B4「地球温暖化はウソ」説にNASAが反論→Facebookコメントが大荒れする事態に! – edamame.https://edmm.jp/70101/
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