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【2020】日本のリサイクルの現状がヤバい!プラスチックの問題点「ペットボトルは燃やしてもリサイクル!?」

「日本のリサイクル率は84%!!」

と日本の環境省は報告されていますが、実は世界のリサイクル基準で換算すると「日本のリサイクル率は実は23%しかない」ということをご存知ですか?

 

84%のリサイクル率というのを信じて、

「欧米の40%よりはるかに凄いから日本は環境先進国だ!」

なんて言っているとと恥ずかしい思いをします。

なぜなならば、実は逆で日本は環境後進国だからです。

 

今回は日本のプラスチックやペットボトルのリサイクルの現状を知って、プラスチックを減らすことの重要性を一緒に考えてみましょう。

日本がペットボトルを国際レベルでリサイクルするべき3つの理由

そもそも、なぜ日本はプラスチックをリサイクルしないのでしょうか?

日本はプラスチックゴミの排出量(一人あたり)が世界第2位であり、その責任はとても大きいです。

 

日本が出しているプラスチックゴミの影響で、次のような事が起きています。

【2019】日本は33位!世界で一番ゴミを出している国ランキングワースト10(一人あたり)>

世界中でマイクロプラスチック・プラスチックが増え続けている

↑まず最初に紹介するのが、世界中で問題となっているプラスチックゴミ、マイクロプラスチックの問題です。

 

なんとポイ捨てや不適切な処理がされたプラスチックごみが、巡り巡りに回って、私たち人間の体の中にも入ってきてしまっています。

さらには、水道水や塩などの日常口にするものにも、マイクロプラスチックが含まれていることも確認されており、1年間でおよそ12万粒ものマイクロプラスチックを体内に取り込んでいるという調査結果も出ています。

 

↑プラスチックごみを誤飲して死んでしまった海洋生物のニュースも後を立ちません。

日本も原因?マイクロプラスチックが人体に悪影響?危険な理由は残留性有機汚染物質…>

 

50年で石油がなくなりプラスチックを使えなくなる

最近はニュースにされませんが、石油やガスなどの天然資源は、早くて50年で枯渇すると言われています。

 

2070年には石油が枯渇し、その2年後には天然ガス、100年後には石炭が枯渇することが統計で出されています。

 

つまり、あと50年もすれば、快適で便利な生活を与えてくれている石油由来のプラスチック容器、ナイロンでできている洋服などは生産できなくなるということです。

 

あと20年でゴミの埋め立て場所がなくなるから

当たり前と思うかもしれませんが、捨てられた燃やせるゴミはゴミ処理施設で焼却され処理されています。

 

そして、燃やされたゴミは灰となりカサも大幅に減ります。

 


情報元:環境省「報道発表資料」一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成28年度)

↑しかし、それでも日本全国の最終処分場の残余年数は20年と言われています。

 

なぜなら2018年になり、中国やマレーシアなど日本のゴミのプラスチックゴミを輸入していた国が相次いでプラスチックゴミの輸入を禁止しています。

 

これを受けて日本ではプラスチックゴミの処理が追いつかなくなり、環境省も

  • 一時的に保管できるプラスチックゴミの量を2倍に引き上げ
  • 産業用のプラスチックゴミを焼却炉で燃やせるように要請

という緊急処置をとっています。

 

 

そのため日本では、再利用できるものはリサイクルをして、なるべくゴミを減らしていくことが急務になっています。

 

なぜ20年後にゴミを捨てられなくなる?ゴミを捨てられない中国の現状に驚愕… >

 

84% vs 23% 日本のリサイクル率の真実とは?

廃プラスチックのリサイクル割合 (2016)

情報元:プラスチック循環利用協会

PETボトルリサイクル推進協議会によれば、日本ではペットボトルの回収率は92.2%とプラスチックの分別回収も世界でトップクラスに進んでいます。

 

そして、プラスチックゴミも

  • マテリアルリサイクル
  • ケミカルリサイクル
  • サーマルリサイクル

と3種類のリサイクルされています。

 

すべてのリサイクル方法を合計するとリサイクル率84%という数字が出ています。

 

ヨーロッパのプラスチックリサイクル率が30%程度であることと比較して、日本はリサイクル先進国だ!と言われています。

 

しかし、実はそうとも限らないのです。

 

なぜなら、実は、一番多い割合をしめているサーマルリサイクルですが、実は焼やしてリサイクルしているから。

 

「燃やしてるのにリサイクル???どういうこと?」と意味不明に思うかもしれませんが、それが日本のリサイクル率が高いカラクリです。

 

実は、この『サーマルリサイクル』は日本独自のもので海外ではリサイクルに認められていません。

燃やしているのだから、当然といえば、当然ですよね。

 

つまり世界基準で言えば日本のリサイクル率は、たったの23%ということになります。

 

それでは、サーマルリサイクル、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルについて、もう少し詳しく知っていきましょう。

世界基準ではない?日本のリサイクル方法3つ

日本ではどのようにリサイクルが行われているかご存知ですか?

 

回収されたプラスチックごみは、主に3つのリサイクル方法で行われています。

サーマルリサイクル:57%がリサイクルという項目で燃やされている

サーマルリサイクルとは、ゴミを焼却したときに出る熱エネルギーを回収・利用するリサイクル方法です。

 

焼却エネルギーを使って発電し、その焼却熱を回収して近隣の施設の暖房や温水プールなどに供給していることがあります。

 

この「サーマルリサイクル」という言葉は日本で作られ、ヨーロッパで“サーマルリカバリー”と呼びリサイクルとされていない場合があります。

 

マテリアルリサイクル:世界基準のリサイクル率はたった23%

マテリアルリサイクルとは、廃棄物を製品の原料として再利用するリサイクル方法です。

 

  • 材料リサイクル
  • 材料再生
  • 再資源化
  • 再生利用

とも呼ばれています。

 

例えば、使用済みの缶や金属、プラスチックなどを砕いたり、溶かしたりして、再びそれぞれを作る原材料にしています。

 

ペットボトルは粉砕して、加工されたあと繊維化されて、衣料などの生産に使われています。

 

しかし、たった23%しか、再生資源となっていない現実を知ると、「私たちが普段しているゴミの分別は意味あるの??」と、思わず疑問を感じてしまいます。

 

ケミカルリサイクル:最新科学で解決できるのはわずか4%

ケミカルリサイクルは、使用済みプラスチック製品を熱で分解して、合成ガス、分解油などの化学原料にしたり、科学的に分解して他の化学物質に転換して利用するリサイクル方法です。

 

化学構造を分解で変化させるため、「ケミカルリサイクル」と呼ばれています。

 

日本のリサイクルの問題点4つ

リサイクル活動によって環境問題の改善をすることができますが、実際にはメリットばかりではないようです。

 

汚れているとリサイクルできない

プラスチックのごみはただ分別して出せば良いわけではありません。

 

汚れがついているプラスチックごみは、リサイクルすることができないのです。

 

なぜなら、汚れや異物などが混じっていると、輸送や選別、異物の処理にたくさんの手間と費用かかってしまいますし、リサイクル製品の品質が効率的で安定的なリサイクルをすることができないからです。

 

汚れの落ちないものは可燃ごみになってしまいます。

 

リサイクルごみとして分別する時には、汚れがついているものがあったら水洗いなどで必ず汚れを落としましょう。

 

コストがかかる

リサイクルにはコストがかかることも問題になっています。

 

リサイクル製品を作るというのは、そう簡単なことではないのです。

 

円高になると海外から新しい資源を安く輸入することができるようになります。

 

その影響で国内の再生資源は高くなり、国内のリサイクル製品が使われにくくなってしまうのです。

 

その他にもリサイクル製品にするまでには、

 

  • リサイクル施設までの運搬・輸送費
  • リサイクル製品の選別などの作業にかかる人件費

 

このような費用も膨大にかかる場合があります。

 

リサイクル製品を作るために、まだまだ多くの費用がかかることも問題なのです。

 

回収システムが無くなってきている

資源の回収システム自体が無くなっていることもリサイクルが進まない問題の1つです。

 

新聞紙は昔、1kgあたり20円で引き取られていましたが、現在は新聞紙が余り無料で回収されています。

 

ゴミを出す私たちにはうれしいですが、回収業者にとっては頭の痛い問題です。

 

この価格低下で新聞紙や雑誌などをトイレットペーパーなどと交換していた「ちり紙交換」の廃品回収も少なくなってしまいました。

 

こういった理由から、リサイクルの回収システムが崩壊しているのです。

 

エネルギー源の燃料

リサイクルのため運搬するトラックのガソリン、リサイクル工場のエネルギー源となる燃料も、リサイクルするときに資源の節約になっていないこともあるのです。

 

リサイクル工場が増えれば、運搬にかかる燃料や費用を削減することはできるでしょう。

 

しかし、現時点ではリサイクルのために膨大な燃料が使われているという問題もあります。

 

身近なリサイクルできるゴミ11種類

私たちは、いつもゴミの分別をしていますが、身近なものでリサイクルできるゴミにはどんなものがあるかご存知ですか?

 

ペットボトル

 

リサイクル方法:ペットボトルはキャップとラベルをはがし、水洗いして資源ごみの集団回収に出すか、スーパーマーケットなどの回収ボックスに入れる。

 

リサイクルの用途:繊維・シート・成形品などの新たな製品、食品用PETボトル

 

プラスチック容器・包装

 

リサイクル方法:地自体のルールをよく守り、資源ごみの集団回収に出すか、プラスチックのトレイはスーパーマーケットなどの回収ボックスに入れる。

燃えるごみ・燃えないゴミとして出さない。

 

リサイクルの用途:コークス炉化学原料・合成ガス・高炉還元剤(ケミカルリサイクル)・再生樹脂・パレット

 

ガラス・ビン

出典:日本ガラスびん協会

 

リターナルびんマークが表示されているビンは、何度も回収して洗って使われます。

 

リサイクル方法:買ったお店に戻すか、お店や駅などの回収ボックスへ入れる。

 

1度しか使われないワンウェイびんは、資源ごみや集団回収に出す。

 

リサイクルの用途:ガラスびん・道路などに使う砂・家の断熱材など

 

スチール缶

 

リサイクル方法:スチール缶だけに分けて資源ごみ・集団回収などに出す。お店などの回収ボックスに入れる。

 

リサイクル用途:橋や建物、自動車の部品・スチール缶など

 

アルミ缶

 

リサイクル方法:アルミ缶のみに分別して、資源ごみ・集団回収に出す。お店などの回収ボックスに入れる。

 

リサイクル用途:アルミ缶・自動車の部品など

 

 

リサイクル方法:新聞紙、本、ダンボールなどそれぞれ同じ種類ごとに分けてまとめます。封筒やカレンダー、お菓子の箱などは、テープやプラスチックなどを取り除いて、紙だけの状態にしてまとめましょう。

廃品回収、資源ごみ、回収ボックスなどに出します。

 

リサイクル用途:段ボール・新聞紙・雑誌・本・トイレットペーパー・ティッシュペーパー

 

電池

電池はスリーアローマークと電池の種類を示す英文字(Ni-Cd/Ni-MH/Li-ion)でリサイクルマークが構成されています。

 

私たちがよく使う電池は

  • 使い捨て電池
  • 小型充電式電池
  • ボタン電池

の大きく3種類に分けることができます。

 

リサイクル方法:アルカリ乾電池・マンガン乾電池・コイン電池(リチウム一次電池)は自治体で決められた回収場所・回収日に出す。

充電して繰り返し使える「小型充電式電池」、腕時計などに使われる「ボタン電池」は、電気店・ホームセンターなどの小型充電式電池回収BOX・ボタン電池回収缶へ出しましょう。

 

リサイクル用途:乾電池は、製鉄原料や亜鉛を資源として回収、セメント原料などにリサイクルされる。

 

自動車

出典:自動車リサイクル促進センター

 

リサイクル方法:自動車販売店などに引き取ってもらう

 

リサイクル用途:鉄筋・鉄骨・燃料・自動車部品・中古部品としてのリユース

 

自転車

リサイクル方法:自転車販売店で回収してもらうか、市区町村の粗大ゴミとして回収してもらう。

電動アシスト自転車のバッテリーは、自転車販売店が回収しています。

 

リサイクル用途:鉄の原料

 

家電製品

リサイクル方法:使い終わった家電製品は、その家電を売ったお店、または買い替えするお店にリサイクル料を払い回収してもらいます。

 

リサイクル用途:鉄・銅などを作る工場に原料として売られ、さまざまな製品に生まれ変わる

 

パソコン


画像元:パソコン3R推進協会

無料で回収・リサイクルされるパソコンには「PCリサイクルマーク」が表示されます。

 

リサイクル方法:パソコンを作った会社に連絡をすると引き取りしてくれます。また「PCリサイクルマーク」のマークが付いているパソコンは無料で市区町村でも回収を行っています。

 

もしも貼られていない場合は、各メーカーのウェブサイトなどで確認し、PCリサイクルマークの申し込みを行いましょう。

 

リサイクル用途:鉄・銅・アルミ・金・銀・プラスチック・ガラスなど

 

スマホ・携帯電話

出典:一般社団法人電気通信事業者協会 

 

リサイクル方法:携帯電話のお店、または市区町村で無料回収してくれます

 

リサイクル用途:金・銀・銅・携帯電話の部品

 

お得にリサイクルする方法3つ

お家には使わないけれど、捨てるのはもったいないし、まだ使えるものって意外と眠っていたりしますよね。

 

使わないけど、まだ使えるものはリサイクルなどで利用されたらうれしいですし、しかもお金になったら一石二鳥ですよね。

 

お得にリサイクルできる方法があるのでご紹介します。

 

メルカリで売る

「メルカリ」は、スマホで簡単にできるフリマアプリです。

 

使わなくなったけど、まだ使えるものをメルカリに出品して、欲しい人に売るという処分方法があります。

 

スマホから手軽に出品できるのでおすすめです。

 

メルカリで売る >

 

JIMOTYで引き取り、購入してもらう

「ジモティ」では、誰でも無料で地元の情報を発信したり入手できる掲示板サービスです。

 

掲示板で中古品などを”あげます・譲ります”と募集することができます。

 

利用者は地元の人がほとんどなので、ソファーなどの大きなモノも取りに来てもらえるメリットがありますよ!

 

ジモティで譲る >

 

リサイクルショップで売る

近所のリサイクルショップで買取してもらう方法もあります。

 

お店によっては店頭買取だけでなく、宅配で送って買い取りしてもらったり、自宅まで取りにきてくれる出張サービスも行っています。

bookoffで売る >

 

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まとめ:日本のリサイクルの常識は世界の非常識!?

日本のリサイクルの大部分は、燃やすことで燃料として使われているのが現状です。

 

この方法は、もしかすると使えるものまで燃やされているかもしれません。

 

私たちはゴミの分別、ゴミを減らすことだけでなく、なるべく使わないようにしたり、再利用したりしてできるだけゴミを出さないようにすることが重要なのではないでしょうか。

 

日本のリサイクルを進めていくために、ぜひコメントやシェアをよろしくお願いします。

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世界基準からズレた日本の「プラごみリサイクル率84%」の実態 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)https://forbesjapan.com/articles/detail/24796/1/1/1知ってほしい、リサイクルとごみのこと|国立環境研究所https://www.nies.go.jp/taiwa/jqjm1000000c2yf8.htmlプラスチック基礎知識|プラスチック循環利用協会https://www.pwmi.or.jp/pdf/panf1.pdf
リサイクルに役立つマーク|食品容器環境美化協会https://www.kankyobika.or.jp/recycle/mark-of-recycle

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